七十二候

私たちはこの1年、食材を提供してくださっている日本各地の農家の方々やマタギの方々、そしてその他多くの生産者や業者の方々と、より深く、強い絆を結ぶための活動を続けてきました。彼らの元を訪ね、仕事ぶりに触れながら、大地とその恵み、そして彼らが長年語り継いできた知恵を存分に学びました。この探求の旅を通して私たちが気づかされたのは、移り変わる季節がもたらす自然の恵みへの敬愛の念が、人々の心の中に深く根づいているということでした。

世界の多くの国では1年は12ヵ月であり、春・夏・秋・冬という伝統的な四季を採用しています。しかし、日本では、この四季だけでなく、それとは少し異なる季節の捉え方も大切にされているのです。

それは、古代中国の暦を基とし、日本で独自に発展した二十四節気七十二候です。二十四節気は2月初旬の「立春」に始まり、翌年1月下旬の「大寒」に至るまでの1年を、24等分した季節の区切りです。

七十二候とは、この二十四節気がさらに3分割された、5日ほどの短い季節のことを指します。その1つ1つに与えられた名前は、日本の細やかな季節の変化を絶妙にとらえた大変情緒ある詩的なもので、大地が目覚め新しい命が開花し、時を経て深い眠りに入るまでの季節の旅に、私たちをいざなってくれるのです。

私たちは、この二十四節気七十二候から着想を得たプレートを展開します。日本の風土と季節を大切にする、INUAの志を少しでも皆様と共有できたら、こんなに嬉しいことはありません。